行ってまいりました。都立桃耳高校。31年振り。私の夢でした。死ぬ前に同窓会というモノに参加してみたいと思っていた。どうしたらそこにたどり着けるのか、方法が分らなかった。て、そんなオーヴァ−な。(´д`;)
 ネット健作てのは便利なモノだと初めて思う。
  早起きして(8時半だけど)風呂に入って。電車に乗るのも久しぶりだ。やって来ました、都立火星。見るものすべてが夏かしいと思いきや、ひとつも夏かしくなーい。何も覚えて無いし、この商店街には31年前のものは何も残ってないのかもしれない。

  肛門から入ると紫明会総会と書いてある。なんか右翼みたいでイヤだなー。校舎廊下の突き当りに人が集まっている。あそこは現実世界ではないような気がしてくる。私には関係ない世界。映画のセットに入るような。て、そんなオーヴァ−な。(´д`;)  卒業生すべてが対象なので、スゴイ人数かと思いきや、百人以下。部外者の顔をして中に入ると、すぐに萩原君がこっちこっちと手招きする。31年振りなのにナゼわかる?「すぐわかった、変わって無いから」と笑われる。私だけロンゲですし。

 なぜか私達の同期の人口率が高い。けど知らない顔ばかり。ところが卒業アルバムと見比べたりするうちに、だんだん分かってくるのね。なんか…単純に嬉しくて、馬鹿馬鹿しくて恥ずかしい。男は皆さん偉くなられているようで、私だけが偉くなって無いようで、うつむいてしまう。  少し遅れて女性のグループが来た。うわ、SPCだ、手に酢部だ。あははー。うわ、初恋(片思い)の人だ。変わってない。しかし私のハートはドキドキしてないのね。歳をとると図々しくなるっつーか、ふてぶてしくなるっつーか、もう動じないです。

 場違いなブラスバンドの演奏が始まる。ウルサイけど、フェリーニの映画みたいで、意味がわかんなくて面白い。缶ビールを2つ3つカラにした頃、女性グループはもう帰ってしまった。慌てて昇降口まで追いかけて、わざと曖昧に「在学中は御迷惑をおかけしてスミマセンでした」と言っておく。ひとことだけでも話せて嬉しかったニャ〜。  ほどなく、その場はお開きになって、二次会までの1時間半、小暮君とブラブラ暇つぶす。彼は当時エレキを弾いていて、あの頃彼の部屋で、ビートルズやスプートニクスのコピーなどをしたのでした。あとウェス・モンゴメリー。

 彼とブラブラ校庭にまわる。茶室なつか〜。ゲーテの森なつか〜。軽音(部長)だった私は、前期部長だった岡井先輩に話があって、先輩の教室を訪ねたです。昼休みに。「岡井ならゲーテの森にいるよ」と言われて、行ってみると、切り株の上に立って弁当食っておられました。カッコイイ。
 とか書くと、ファンタジ−童話の様ですが、実際は数本の木が有るだけです。
 小暮君と会えて嬉しいのですが、照れくさくてうまく話せない。で、私としてはジャズとか、うまい奴とか、まるで興味が無いのでちょと困った。つくづく私の音楽てのは、演奏や楽器はどうでもよくて、むしろ小説家とかTV番組構成作家の態度に近いものなのだろうなぁ…と思う。

 さて、二次会です。野方の笑々です。フリートークです。どーせ子供の話か、健康とか病気の話だろうと覚悟していたのだが、そんな危惧懸念は無用のものだった。 オモシロカッタ。

 ちょと脇道に逸れますが、これは一体どーゆーゲームなのだろう。例えば、花見の時にも思ったのだけど、これは何なのか。ま、結局、言いたいこと言って、笑って発散するということなんですけど。目的とかルールが有ったら愉快にはなれないのですよ。例えば、学校教育の在り方について情報交換しましょうとか、今後のバンドの方向性について話し合おうとか言われたら、ま、それは大事なことではあるが、オモシロイという類いではないですよね。  全く自由とはいえ、自分の話ばかりするのは、バカとか下品とかいうことなんですよ。「俺は」とか、アタシは、ウチの子は、ウチの主人は、で始まる会話をなるべくしないというゲーム?喋ってないひとがいたら、喋らせてみようというゲーム?

 それにしても、まるで違う趣味、違う仕事をしている者が30人程集まって、いっせいに喋り始めて、ワハハ、アハハと盛り上がるってのは、不思議な光景だなあ。だって赤の他人ですよ。半分以上は名前も知らないですよ。何を話していたのだろう。昔話に終始した訳でもないし、実の有る話をした訳でもない。席変えという高度な技も自然に出来ていて、なかなかスバラシイ。分析している自分はなかなかハズカシイ。  今コレを書いているのは私なので、読者は私の主観=主人公みたいな錯覚をする人がいるかもしれないが、全く主人公ではないですよ。昔も今も、どちらかといえば地味で目立たない方ですから。
 昨晩遅れて来たヒラリンさん。男子にわりと人気のあった人なのです。私のコト覚えてないようで「一緒のクラスになったことない」と言われてしまった。えー失礼しちゃう、という程なのです。ほんと目立たなかった。

昨日会った皆さん、それぞれ地位や、責任や、財産や、威厳が、有ったり無かったりするのだろうけど、名前もワカラナイまま馬鹿話しが出来て、笑えて、嬉しうございました。  アトランティス5枚売ってしまった。酔ったイキオイで、原価割れ超特価で売ってしまった。でも有難いです。ホント。「本」も読んでほしいけど、さすがにコレは恥ずかしくて出せなかった。先程「19才」を読み返してみた。う〜ん面白い。読んでほしいような、恥ずかしいような。
2004.5.10

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