2006 年度 感想文
1. CORNELIUS 【FIT SONG】2006『SENSUOUS』から
 5年ぶりだっちゅーのが、まず驚いた。2年ぶりぐらいかと思ってたもんで。彼の作風を説明するならば、例えば「アレ?コエ・ガ・オク・レテ・キコ・エル・ゾ?」と一息に言えばよいところを、ワザとバラバラに録って組み合わせる。声だけでなくギタープレイなども。彼自身スクポリが好きと言っているように、手法としては新しくないが、やはり個性と色が出ているよね。徹底して肉体の温度や体臭を感じさせない。
 ドラムはアラキユウコリンだよ〜。とはいえレコーディング初日に素材としてサンプリングしたということです。この曲なんかはフレーズ単位なので彼女の名前をクレジットしているそうです。で、ドラムにせよ、ギターにせよ、画面を見て音の重なる点を消してゆくんだろうな。重ならなければ、それぞれの音が見える。
 そーかと思えば6曲目はヘビメタだし、9曲目は昔のドイツのDAFを思わせる単純なリフだったりする。
 この曲は、仮タイトルが「HIT SONG」だったそうです。私は音楽においても一番大事なのはユーモアだと思うが、彼にはそれが有る。例えばCDのトータルタイムが、46'49"だったりとか。

2. JOHNNY"GUITAR"WATSON
【TELEPHONE BILL】1980
『THE HITS(FUNK YEARS)』から
 長く書き過ぎ。短くサクサクと。ファンク時代のワトソン。LPが家に無い。買ったと思うんだがなァ…処分したとは考えにくいが。実際なつかしいし、AIN'T THAT BITCHもジャケットまでハッキリ覚えてるし。
 言っとくけど、モンキッキがパロってる松田優作の探偵同盟は、この人の帽子と髪型とサングラスがモデルですからね。一目瞭然。
 80年のこの曲は知らなかった。英語が分かったら楽しいだろーなー.3分半でギターが出てきます。カッコいい物って笑えてくるもんですが、カッコ良過ぎると笑い泣きする。ガレスピーのソルトピーナッツのフレーズが2小節聞こえてF.O.して行く。私の髪をツンツン引っぱりながらF.O.して行く。


3. M.I.A. 【BUCKY DONE GUN】2005『ARULAR』から
 昨年正月の「メリィの神棚の逆襲」の時に横川氏が歌ったのが、このM.I.A.のカヴァーです。私も遅ればせながら聞きました。政情不安定で内戦の続くスリランカの人で、父は少数民族の過激派で行方不明。11歳のとき母子で渡英したそうです。歌詞もポリティカルなのも有るようですが、基本はギャルですから腰ふってセクシーダンスですよ。音楽を作り始めたのは数年前、RolandのMC-505を入手してからだそうです。ギターでもキーボードでもない、ってとこが時代ですね。もちろん歌いたくて始めたのだろうし、彼女(28)の天才性が有ったから認められたのでありましょう。

4. JORGE BEN【MAS,QUE NADA!】1960年代
『ボサ・ノーヴァ物語・青春篇』から
 入手困難で諦めていた。中古で見つけて小踊り。ボサが始まった60年前後のジョアン・ジルベルトや、マルコス・ヴァリなど。とろける〜。甘いけどしつこくなくて、サッパリ。粋で爽やかな風が吹く。の中で異端で、ちょと泥臭いジョルジ・ベン。彼の出世作。この後この曲は何度もアレンジ変えて録音されてるし、昨年出たDVD付き3枚組PHONO 73というイヴェント記録ものにも、この曲の熱いヴァージョン入ってた。けど最初のこのクールさが良いですね。


5. NORO MORALES【MAMBO JIVE】
1950『マンボ・ウィズ・モラーレス』
 タワレコであれこれ試聴して、エディパルミエーリが各種出ていたので、どれかひとつ買おう!と聴き比べまくり。決めあぐねて長考に入り、気分転換にふと聴いたのがこれ。コッチのホーガッスッゲ〜。このピアノの音色!1950年にラテンピアノがここまで完成していたとは。てゆーか、すごい楽しそう。

6. MOONRIDERS【11月の晴れた午後には】2006
『MOON OVER the ROSEBUD』から
 今回、第一印象スゴイと思った。で何回か聴くうちに、どこが良いのか分かんなくなってきた。で、前作の「ポストワー」ではなくて今回は良い!と思った違いは何だろう、と前作を聞き返してみると…ますます謎になった。K1さんのボーカルは不安定で平坦だし。なぜ私はK1さんが好きなのだろう。たしかに人としてデカイですよね。昨年なんてライブの他に、ライダース関係だけで6タイトルのリリース。誉めてる?誉めてるよ〜。スゴスギ。
 今回一番好きだったのは、70年代風なこの曲。誰かな〜と見てみたら!く・く・く・くじらさん〜?へぇ…。しかし全員がまんべんなく書いてるなぁ。でもくらしぃだなぁ。そんな奇跡的なバンド体制が有り得るのもK1さんならばこそだよ。

7. JOANNA NEWSOM
【COSMIA】2006『Ys』から
 ジョアンナ。ゴメン。何となく置きたくなっちゃっただけで、これ好きじゃないです。特にジャケットのこの絵。こーまんちきな顔に見える。たぶん皆さんは好きでしょ?と思いまして。天才的な感性の女のボーカル。って嫌いなんだよ。純ちゃんだけでいいや。ビョウクも最初の2枚でいいや。矢野顕子もいいや。特にディーバ系ってのは全部嫌い。女性蔑視。ヴァンダイクパークスは控えめに良い仕事をしている。
8. GEORGIA POT LICKERS【CHICKEN DON'T ROOST】1930
『コレクターズ・ドリーム〜究極の戦前レア盤』から
 日暮さんの文章を以下引用します。
1930年、パラマウントから出たサン・ハウスの4枚のSP盤。どうしても3枚までしか存在が確認されなかった。これがウソかまことか、夢か幻か。実に四分の三世紀を経た2005年9月に発見されたというのだ!!!このニュースを知ったとき、一瞬呆然となった。(中略)「失われたブルース・レコードの聖杯」とさえ呼ばれた盤である。
 ハイ。99.9%の人々にとっては実にどーでもいーことです。が、私もブルースファンの末席を汚す者として買わない訳にはまいりませぬ。このサンの2曲を含む、レア発見満載の、白人黒人混合の戦前音楽集。2枚組、全46曲。で、その1枚目がプラトレイにがっしり付いていて、無理クソ取ったら盤中央に5mm程キズが付いて、もう音が出ない。あ〜あ…。もーいーや。で、サンは1曲しか聴けないけど、スゴイのは有る意味予想通り。で、選んだのは予想外のカントリー。白人バカソング。英語わかんないけど爆笑。絶対笑うから。これって。アランに聞かせてーなー、絶対笑うだろな〜。

9. ベッチ・カルヴァーリョ【お祝いしよう】1978
『サンバ・ベスト・セレクション』BVCP-8720
 たまたま買った中古盤のサンバ・オムニバス。70年代の産婆最高!1日中サンバを聴いてパンデイロを叩いていたい。ベッチ・カルバーリョのように高速だと手が疲れるけどね。1分20秒のところで、リズムに合わせて彼女が「ドンストトン」と言うところでニヤケてしまう。
10. TITO ALLEN【LLEGARAS】1970年代
『SUITE ESPAGNOLE 3』PCD-5704から
 たまたま買った中古盤のサルサ・オムニバス。70年代の猿さも最高!1日中サルサを聞いてティンバレスを叩いていたい。持ってないけど。以前も書いたけど、サルサはスペイン語(ラテン語は現代に使う人はいない。コギトーエルゴースム。)サンバはポルトガル系。それぞれ侵略された植民地だったからね。で、使用打楽器も、発声も、曲もまるで違うもの。だがしかし、この曲はオフザケで(?)サンバのホイッスルや、クイカが冒頭で使われているね。

11. SANTANA【EVIL WAYS】1972
『カルロス・サンタナ&バディ・マイルス!ライブ!』から
 熱いライブを1曲ということで、70年代のミーターズか、これか迷ったけど、昨年度の選曲もロック色薄いし、1曲ぐらいモロロックが有って良いかな、と思いまして。
 大好きな【3】とキャラバンサライ(4枚目)の間にあったライブ。セッションなので冗長というか無駄に長い部分も多い。特にB面は全部イラナイ。ドラムはバンドオブ・ジプシーのバディ・マイルス。そしてあの「チェンジズ」もやっている。きっとサンタナも、ジミヘンの死が大きな喪失だったのやろね。で自分自身をその穴に置き換えてみたかったのだと思う。残念ながらギタリストとしては比べるべくもないけど、サンタナってのはヒスパニックピーポーの輝く星だということが偉い。

12. 小沢健二【影にある仕事】2006
『毎日の環境学』から
 元フリッパーズ小山田さんだけではなく、オザケンも聴いてみたいもんだ。と。買ってみた。歌なし。空気感は、グレイス・ジョーンズの「ナイトクラビング」の頃?打込み臭は無し。N.Y.録音。ギターとか渋いなぁと思ったら、Steve Kahnとかも入ってる。JAZZっぽくは無い。つまり、イージーリスニング?ぶっちゃけ右の耳から左の耳に聞き流す。何度か聴いてるうちに1曲目5曲目が同じことに気付く。
 ベースはシンセで、ドラムは小沢健二。キレイすぎて寝ます。でも真面目に音楽制作をする者が行き着く場所なんだということが、痛切に分かります。

13. COMBO PIANO【INT.TRAILER,NIGHT】
2003 『10 Minutes Older』から
 和風フレンチ懐石料理か?鼻持ちならねえなぁ。どんな企画盤かと申しますと。オムニバス映画(ヴェンダース、ゴダール、ジャームッシュら、15名)のイメージアルバム?。Takuma Watanabeが前半(人生のメビウス)。Naruyoshi Kikuchiが後半(イデアの森)。現代音楽とポップスの垣根を取り払ってくれたそうですが、青山あたりのスノッブの考えそうなことだ。はい…。負け惜しみです。負けました。こんなオシャレなモノ、私には到底できません。
14. BUDDY GUY&JOHN MAYER【YOU CAN MAKE IT IF TRY】
2006 『スライ&ザ・ファミリーストーン/リ・スライ』から
 昨年エコーユナイトで、私「everyday people」歌っちゃいました。いやぁ〜冷汗。これを買ったのも同じ頃でした。昔のスライの対訳と見比べて、随分違うのでビックリ。
 このCDはトリビュート・スライってことですよね。死んで無いけど。この曲もスライのオリジナルと聴き比べてみたけど、昔のオリジナルの方がカッコいいんだよね。思い入れ有るからね。そりゃぁ、ビートルズトリビュートなんて物でも、ビートルズの方が良いに決まってらーな。でも…素直に嬉しい。良い曲イパーイだなぁ。

15. BECK【BEERCAN】
1994『メロウ・ゴールド』から
 BECKは「ミッドナイトバルチャーズ」(4作目)が好きで、実はこれ、1枚目は聴いてませんでした。ダルイっすね。このダルなカンジ、ステキ。カッコエ〜。ふはは…。新作も聴いてないのであった。買いますから。
16. WILD JIMMY SPRUILL【CUT & DRIED】1965
『ブルース&ソウル・レコーズ/73号付録』から
 ブルースは雑誌「ブルース&ソウル・レコーズ」の付録CDぐらいしか増えてない。つーか、それすら全部は聴いてない。けど、1曲選ぶとなると、迷うなぁ。ブルースてのは基本は3連だから、この曲のような8ビートはニューオリンズぐらいにしか無いです。でもこれは65年、N.Y.かぁ…。知らないことイッパァ〜イ。

17. BILL CODAY【GET YOUR LIE STRAIGHT】
1971 『ライト・オン・ベイビー』から
 昨年リイシューで話題になった(らしい)のは、ブルースではサン・ハウス、ソウルでは、このビル・コディですな。って、これも雑誌B&Sレコーズの付録でした。スマン。必ず買います。
 私、70年代からズ〜ッとファンキー好きなのに、バンドでは全くやらないんだよなぁ。やりたいなぁ…。何故できないかと言えば、やっぱ肝は歌ってことっすか。あっ!思い出した、有りました、ウシャコダはファンキーでした。
18. 岸野雄一/ゲイリー芦屋【ヒゲの未亡人の休日】
2002 『Starter Kit』から
 岸野さん、生では何度も見てるけど、CDは初めてだ。って、これ貰ったダイジェスト盤でした。スマン必ず買いますってゆーか、Amazonで買いました。明日届く筈。ワクワク。録音もステキね〜。声はヴァンダイクパークスを思わせるし、編曲はバートバカラックじゃありませんか。う〜む舌を巻く。58秒目で女性コーラスが♪ワァ〜ォ、ってゆーところが、まさにワァ〜ォです。

19. JACKSON 5【I'LL BE THERE】1970
『続・僕たちの洋楽ヒット・8』から
 蛇足ですが余った所に詰め込むタイプなもんで。夏かしの名曲を。私がTopフォーティーラジオのランキングを速記でメモしながら聴いていた頃だ。
 おや?ドリカムのLOVELOVELOVEと雰囲気似てますね。良い曲だ。マラリアキャリーもカヴァーしてるんだって。てゆーか、マイコージャクソーン!15mの自分のロボット作ってどーすんの?

今回もっ!書き杉田っ!スマンコ。DVDは…見れずに溜まってくのは、なぜ。

興味の有る人は、ココニメールくださいね。
2007.4

 

<戻る