2008 年度 感想文
1. CURLEY WEAVER【ラグタイム・ブルース名作選】から
【TRICKS AIN'T WALKING NO MORE】1935
1920〜60年代の各地のBLUESを聴いてみて、地域的には東海岸(戦前)が好き。マクテルやフラーなど。盲目の弾き語り、超絶ラグタイムギター。チョーキングやボトルネックばかりがBLUESではない。そして、これが本当のフォークソング。

2. JUTTA HIPP【TAKE ME IN YOUR ARMS】1956
本来は、Blue Note「ヒッコリーハウスのユタ・ヒップ」というアルバム。なぜフェイドアウトかといえば、全60曲のイントロから集めたサンプル集。60曲千円というダサイ買い物。御買い得。60曲から1曲選ぶのは至難の業。50年代はJazz黄金時代。


3. NILSSON【空中バレー】から
【DADDY'S SONG】1968
大大大好きな似る損も、紙ジャケボーナス付きということで、何枚か買い直しました。掲示板にも書いたけど、この曲が発売直前に外されていたとは!。それでも名盤であることは確実でした。72年の「ウィズアウトユー」が好きになれなくて、それ以降は聴いてなかったけど、やっぱり聴きたくなった。

4 .STEVE WINWOOD【DEALER】1968
トラフィックのシングル「No Face No Name No Number」のB面だったという曲。このCDはウィンウッドのコンピレイションだけど、この曲はデイブ・メイソンの声の方が大きい?1968年にしては、妙にエキゾチック。この頃すでに英国で最も実力のある歌手と言われた訳だが、まだ20歳。


5. TED TAYLOR 
【ONLY THE LONELY KNOWS】1971
【雑誌ブルース&ソウル・レコーズVOL.79】から
2007年度BSR編集長が選ぶ話題盤から。オリジナルは1971「Taylor Made」歌がウマイですなぁ…。平井堅の百倍ウマイ。この手のハイテナーは黒人にも珍しい。

6 .クラウディア・レジーナ【BRAZIL 70'S】から
【EU NAO TENHO NINGUEM】1971
60年代後半てのは、英米だけでなくブラジルにとっても黄金時代ですよ。他の曲は空気清浄機のような、絹の肌触りの風のような音。セルジオ面ですの初期も有り。この曲はちょと暗いけど空耳で「愛〜〜はもう〜〜消えて(悔いて)」と聞こゆる。サビには「マニンゲン」という語も繰り返し聞こゆる。

7. トルコ・メヴレヴィ旋回 【スーフィーの神秘の笛】から
【マカーム・イェギャー】1971
このCDも、サンプラーというダサイ買い物。世界の民族音楽入門用、15曲入り。3割以上は以前買った物とダブりましたので選曲対象外。1曲目は1987年度に選曲したマンバサ宿。この曲はトルコのイスタンブール。イスラム教神秘主義教団の笛。
8.EVERYTHING BUT THE GIRL【エデン】から
【TENDER BLUE】1984 
あの頃…オシャレは敵だったので、ここら辺は喰わず嫌い王でした。チェリーレッド系も少しは聴いたし、スタカンのカフェブリュに驚いたりもしたけど。改めて聴くと、このボサノバやJazzに対する愛情が素晴らしいね。でもトレイシーの可愛げの無い声が今イチ好きになれず、ベンワットが歌うこの曲を選びました。激シブ。

9. STYLE COUNCIL【SHOUT TO THE TOP】1985
【アワ・フェイヴァリット・ショップ】から
で、そのスタカンの2枚目。オシャレR&B度高し。カーティスやボビーウーマックが好きなんだろうなぁ。曲に依っては歌謡曲的でイヤな物も有るけど、この曲はズバ抜けて好き。田島貴男やピチカートなどの番長だと思う。
10. BOBBY PARKER【IT'S HARD BUT IT'S FAIR】1985
【雑誌ブルース&ソウル・レコーズVOL.70】から
これは本物の黒人R&B。ファンキ〜。ぶっちゃけBLUESは、60年代末に役目を終えたと思っている。勿論、後世に伝えるということは、やり続けなくてはならない。80年代、ニューオリンズにブラックトップというレーベルが有って、スヌークスイーグリンなどを発表。倒産して廃盤になっていた物の原盤権を、日本のPヴァインが獲得した。ということです。

11. SOUL COUGHING【MR. BITTERNESS】1994
【ルビー・ブルーム】から
ニューヨークのバンド。チャドブレイクがプロデュースということで買ってみた。クラブ風な普通のドラムビート。歌はニヒリスティックなナルシスト。候補に選んで仮に入れたけど、これは最終審査にまで残らないな…と思いきや。自分でも訳が分からないけど、落とせんかった。何故かな。この曲を入れないといけないような気がして。…カッコいいような気がして。

12. ARTO LINDSAY【INTERIOR LIFE】1999
【プライズ】から
これもニューヨークだ。でもこの音の差。嫌味なほど音が良い。彼がギターを始めた頃は、デタラメなチューニングで、打楽器のように弾いていたそうです。その後カエターノ等ブラジルミュージシャンとの交流の末に、ここまで理知的な高見に到達。

13. BECK【THIS GIRL THAT I KNOW】2006
さて…ここからようやく21世紀。少年のようなBECKもデビューが94年だから、15年前かぁ…。昨年のモダンギルトは、何だか陰気で…ここに選んだのは前前作の【ザ・インフォメーション】のボーナストラック。こんなフザケタ馬鹿馬鹿しさが大好き。今、この手のオカシサを出せる人って少ないと思う。キャッチーなリフの曲が多いね。
14 .M.I.A【カラ】から【BIRDFLU】2007
2006年度にも選んだM.I.A。ウールサイ音だす。踊り度が高くなるほど、制作は机の上の作業になってくるんだね…。曲に依ってはインド歌謡をボニーMがカヴァーしたような?。泣ける曲の正反対。クール。

15. HASYMO【RESCUE】2007
テクノとして聴くなら、5年前のスケッチショーの方が良かったなぁ…。でも細野さんは毎回気になる。
16. JUANA MOLINA【VIVE SOLO】2008【ウン・ディア】から
ファナモリーナ聴くのは初めてでして。歌があるのに歌詞が無いって話。えええっ!気になって気になって。ライブまで見に行ってしまった。肉声は必要だけど、共感は邪魔だ、ということですよね。CDは心地よいけど、LOOP系だから眠くなるし、曲が長いってのが…困りました。で曲の途中からCut inしちゃいました。あしからず。

17. ROGER NICHOLS & 【OUT IN THE COUNTRY】
2006【フル・サークル】から
1年前に選んだのはオリジナルのロジャニコ。スモールサークル of Friends。1968年の青いトンボ眼鏡。で、これが39年ぶりに再結成したもの。どうせ今風でしょ、と高をくくってタワレコの試聴機に耳をあてたら鳥肌。シャーレの中で純粋培養されたよう。この曲は1970年スリードッグナイトがヒットさせた、彼が作曲家として評価される切っ掛けになった曲。イントロ途中サイン波のようなオルガンで、泣きそうになる。
18. SUFJAN STEVENS 2005【イリノイ】から
【イリノイ州ハイランド付近のUFO目撃に関する…】
2005年に出たアメリカ50州シリーズの第2弾。ずっと気になって聴きそびれていた。素晴らしい。言葉では説明しずらい。ロックバンドって足かせであり、不自由な物だけど、独りでやれば逆にスケールのデカイことが出来る。私は今、彼を目標にしたいです。只しっ!74分22曲はヒドい。一気には聴けない。半分で充分ですよ。私は10曲にします。ジャケットのイラスト、ディヴィア・スリニヴァサン素敵すぎる。

19. BENNY SINGS【COCONUTS】2008
【ベニー…アット・ホーム】から
M.M.4月号で「メローでソフト。スティーブンビショップみたい」と書かれて6点でした。私的には10点!逆にS・ビショップ知らないので聴いてみたくなった。スキマのある音。ドラムは打ち込みってのが逆に新鮮。kickとベースの16の喰い。たまらん。この気だるさ。オランダのPOPS職人。

20. VAN DYKE PARKS【細野晴臣トリビュート】から
【イエローマジック・カーニバル】2007
日本のセンスの良い人達、集合〜てカンジだけど、ヴァンダイク・パークスのアレンジには、かなわないねぇ。ララララズズズン♪て歌も乱暴でエエワァ。この曲以外では、あえて名は伏すけど、耳元で囁く女声ウィスパーてのが大嫌いなんですよぅ。腹式で張る声も嫌い。女は大体が好きじゃない。ハイセンスな最先端のアーティストにも、全く興味ありません。


21. 戸川純 【ローハイド】2001
【TOGAWA LEGEND】から
ファンなんて気まぐれで残酷だし。ヤプーズもぶっちゃけ、あんまり良い事なかったけど、私は昔から純ちゃんのファンだったので、自分の曲に純ちゃんの声と言葉が乗った時には、感無量でした。この3枚組には、ドンキホで純ちゃんとデュエットした曲を再録してもらってまして、感激ダス。解説ブックレットもスゴい。これぞ総決算集大成。ローハイドは懐かしの西部劇TVドラマ。

22. 大久保由希 【7つの嘘】2008
【MIRROR & MOUTHPIECE】から
福岡君のウーラララから私のピアノソロがある「チキン」を選ぶつもりだったけど、過去に何度も選んでるし、大久保さんにしました。CDをスタートさせると、エッ!これデモテープ?てな気持ちになるます。でもこれ確信犯。過激にチャレンジする音。痛快ツーカイ。「大大大好きスヌークス」って…曲も、スヌークス・イーグリン(先月18日亡くなられました)よりカッコいいし。


23. PERFUME 【GAME】から【ポリリズム】2008
広島アクターズスクール出身の20歳。20年前といえば、メトロはロンドン録音に行ってた頃だ。パフューム…20年前のテクノポップと大差ないです。牛丼屋でこの曲を聴いて、過激に面白いとは思ったけど、新しくは無いよね。TVで最初に見た時は、お世辞にも可愛いとは言えなかったけど、見る見るうちにカワイクなってくる。
 生身の人間声の味は消されている。勿論そこが良いのです。極めてコンセプチュアルに作られたアイドル。…これは21世紀に作られたキャンディーズだね。そうなんすよねぇ…。キャンディーズ、ピンクレディの後、なぜフォロワーが出ないんだ!と思ってました。
 私がこの初回CDを買った時にはプレミア付きで…結構高価な買い物になってしまった。海外で通用すると言う意味では、YMO、たま、PUFFYに続いて、これが4度目だね。

映像DVDは、未開封のまま、溜まるなぁ…。
老後の楽しみ?もう老後だっつーの。
2009.3.3

興味の有る人(聴きたい人)は、
ココニメールくださいね。

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